【初心者必見!一眼レフカメラ道場】ホワイトバランスとは
セブンシックスの北斗です。
オート撮影からの脱却に向けて、Aモード(Avモード)で撮影した時に感じるこんな疑問や不便さについて解説をしています。
- 右端、または左端にピントを合わせたいけどできない。
- フラッシュを使いたいけど、出てこない。
- レンズを回してズームすると、勝手にF値が上昇する。
- 勝手にシャッタースピードが遅くなって困る。
- 写真がブレブレで全然うまく撮れない。
- 被写体(撮りたい人物やモノ)が暗くなって、何回やってもダメ。
- 背景が全然ボケない。
- 撮った写真によって、青っぽかったり、黄色っぽかったりして謎すぎる。
- 水平に撮ったつもりが、写真をみるとなんか斜めってる。
- もうめんどいので、Aモードは諦めます…
一眼レフカメラ道場 記事一覧
第1回 オート撮影からの脱却
第2回 オートフォーカスを使いこなす
第3回 F値とは
第4回 シャッタースピード・露出・ISO感度とは
第5回 露出補正・測光モードとは
第6回 背景をぼかすための4つの方法
第7回 ホワイトバランスとは
第8回 正しい構え方と水平・垂直
第9回 必須のカメラアクセサリーとは
第10回 料理を美味しそうに撮る方法
第11回 親指AFで動き回る被写体をバッチリとらえる!
第12回 カメラ×Wi-Fiはこんなにも素晴らしい!
番外編 初心者におすすめしたい一眼レフカメラの選び方
第13回 5分でわかる!RAWとJPEGの違い、RAWのメリットデメリット
「8.撮った写真によって、青っぽかったり、黄色っぽかったりして謎すぎる。」
について解説していきます。
さぁ、今回も一緒に一眼レフカメラについて学びましょう!
目次
撮った写真によって、青っぽかったり、黄色っぽかったりして謎すぎる。
しっかり撮れてはいるんだけど、なんだか前回の写真と雰囲気が違う…
全体の色味が青かったり、黄色っぽかったりして統一感がない…
その悩みの原因は、「ホワイトバランスの設定」にあります!
今回は、ホワイトバランスを変えると写真がどうなるのか、どんな使い方をすればいいのかについて解説していきます。
ホワイトバランスとは
ホワイトバランスとは、光源の色あいによって変わる被写体の色味を調整して、白いものを白に近づけるための機能です。
実は、被写体に当たる太陽光、電球、蛍光灯などの光には色がついています。
人間には、どんな光源でも白を白だと判断できる目がありますが、カメラではそうもいきません。カメラは光の色の違いをそのまま映し出すので、その色の影響を受けた写真になってしまうわけです。
白いものをきちんと白く写してくれる機能、それがホワイトバランスなのです。
ホワイトバランスは白を基準に写真全体の色味を調節してくれる、とっても賢い機能です。
では、ホワイトバランスを変えると写真の印象はどうなるかを見ていきましょう。
ホワイトバランスで操る、写真の赤みと青み
まずは、ホワイトバランスの設定画面を確認しましょう。
NikonのD90ではこんな画面です。
電球、蛍光灯、晴天、曇天、晴天日陰などがありますが、これらを指定して選択することで写真の色味を変えることができます。
ここでポイントです。
「ホワイトバランスの設定では、写真の赤みを増したり、青みを増したりできる。」
このことを念頭に、下の図を見てみましょう。
それぞれのモードと色味の変化をまとめました。
電球の下で撮影する時は「電球モード」で、蛍光灯の下で撮影する時は「蛍光灯モード」で撮影すると、白いものを白く写すことができるという意味で、それぞれモードに名称が付けられています。
写真の赤みと青みの関係は上記図のようになっていますので、これが覚えられれば初心者卒業です。
ホワイトバランスを写真の表現に活かそう
ホワイトバランスは、白さを調節するための機能ですが、使い方に正解はありません。
自分の好みに合わせて、自由に設定を変えましょう。
表現の幅を一気に上げるホワイトバランスの使い方をご紹介します。
レトロで懐かしい雰囲気を出したい
電球モードで撮影
蛍光灯モードで撮影
日陰モードで撮影
ホワイトバランスのモードを変えて撮影すると、こんなにも雰囲気が異なる写真に仕上がります。
レトロで懐かしい雰囲気を出すには、蛍光灯モードや日陰モードでの撮影が良いかもしれません。
ただ、電球モードで撮影した一番上の写真は、無機質でクールな印象を与えたい場合にはアリですよね。
電球モードで撮影
日陰モードで撮影
お次はブランコの写真です。
青みの強い電球モードでは、ひとりぼっちを連想させるとても寂しい雰囲気になってしまいますね。
一方日陰モードでは、どこか懐かしさを感じるレトロな雰囲気に仕上がりました。
ただこれも自分の狙い次第です。
どう表現したいのかを考えることがとても大事なんです。
清涼感を表現したい
太陽光(晴天)モードで撮影
蛍光灯モードで撮影
写真に青みをプラスすることで、より清涼感を表現することができます。
太陽光(晴天)モードでも悪くはありませんが、ヒンヤリ感を強調したり、透明感を表現したい場合は蛍光灯モードがおすすめです。
夕焼けを綺麗に撮りたい
太陽光(晴天)モードで撮影
日陰モードで撮影
人の思い出や記憶には、実際のもの以上に、色や匂いや感触などが強調されて残っています。
記憶の中の夕焼けは、実際の色以上に濃いオレンジ色かもしれません。
写真の赤みを強調して、その記憶に近い写真に仕上げてみましょう。
上の2枚の写真は、色味がほんの少し違うだけですが、写真全体の印象は大きく変わります。
人の記憶を写真で表現するだなんて、そんな粋なことにもぜひチャレンジしてください。
ふわっとした透明感のある写真を撮りたい
太陽光(晴天)モードで撮影
蛍光灯モードで撮影
実際の色とは少し違いますが、蛍光灯モードで撮影すると、ふわっとした透明感を表現することができます。
太陽光(晴天)モードで撮影すると、少し温かみのある写真に仕上がりますね。
そういう意図ならもちろんアリです。
撮影の時に露出を+0.7〜1.3くらいにして明るく撮影することもポイントです。
番外編 RAW(ロウ)データって何?
「RAW」を直訳すると「生」です。RAWデータというのは、撮影したままの「生データ」ということなんです。
あなたが普段カメラで使っているのは「JPEG」という画像ファイル形式ではありませんか?
これはカメラが自動的に現像してくれた画像で、現像する前のデータがRAWデータです。
RAWデータはあくまでもデータであって、画像では無いんです。
RAWデータには、最終的に現像した時にいらなくなるかもしれない、膨大なデータが記録されていて、もちろんデータ容量も大きくなっています。
まだ現像されていないRAWデータを自分で編集することができるので、撮った後で色味や明るさを思い通りに調整することができます。
JPEGのように、補正をした場合の画質劣化が無いのも特長です。
もちろんRAWデータがあれば、撮影した後自分好みにホワイトバランスを変えることも可能です。
家でじっくり、写真をどう見せたいか考えられるので、写真表現の自由度が格段に上がりますよ。
カメラを買った時に付属していたCD-ROMにもRAWデータの編集ソフトが入っています。
詳しくは、改めて解説しますね。
まとめ
今回は、ホワイトバランスの仕組みと使い方について解説してきました。
とりあえず一枚撮影してみて、赤みを増したいのか青みを増したいのかを考える、というやり方でも全く問題ありません。
写真表現の幅をグッと上げるホワイトバランス。
まずはきっちり各モードと色味の変化を覚えましょう。
あとは実践あるのみです!
モードを変えて何枚も撮影して、感覚を掴んでいきましょう!!
さて次回は、
「9.水平に撮ったつもりが、写真をみるとなんか斜めってる。」
について解説していきます。
次回もぜひご覧ください!
一眼レフカメラ道場 記事一覧
第1回 オート撮影からの脱却
第2回 オートフォーカスを使いこなす
第3回 F値とは
第4回 シャッタースピード・露出・ISO感度とは
第5回 露出補正・測光モードとは
第6回 背景をぼかすための4つの方法
第7回 ホワイトバランスとは
第8回 正しい構え方と水平・垂直
第9回 必須のカメラアクセサリーとは
第10回 料理を美味しそうに撮る方法
第11回 親指AFで動き回る被写体をバッチリとらえる!
第12回 カメラ×Wi-Fiはこんなにも素晴らしい!
番外編 初心者におすすめしたい一眼レフカメラの選び方
第13回 5分でわかる!RAWとJPEGの違い、RAWのメリットデメリット